「地域をつなぎ、思いを結ぶ」をテーマに青森と各地域を結ぶ企画の第二弾。岐阜県美濃市「本美濃紙」とあおもり藍のコラボレーション予告です。

本美濃紙とは

1300年の歴史を誇り、ユネスコ無形文化遺産にも登録された日本の重要無形文化財です。原料に茨城県大子町(だいごまち)で栽培される最高級の楮「大子那須楮(だいごなすこうぞ)」を使用。この楮の繊維をほぐして和紙にするため、煮熱(煮た後に蒸らす)塵取り(流水で洗って手でゴミを取り除く)叩解(木づちで叩く)の工程を経て、植物(とろろあおい)の粘液と混ぜ合わせた後、紙漉き作業へ。紙漉きの際に縦揺りに横揺りを加えて繊維を絡ませ合うのが本美濃紙独特の方法です。紙漉き後、天日で乾燥させるまでの工程をほぼ1人の職人が手作業で仕上げます。完成した本美濃紙は光沢があり絹のように美しく、手で簡単に破れないほどの強さと柔らかさを併せ持っています。

Special Thanks! 本美濃紙保存会/美濃和紙の里会館

世界遺産を支える大子那須楮

クワ科の植物で和紙の原料である楮(こうぞ)。その中でも大子那須楮(だいごなすこうぞ)は繊維が細かく緻密なため、日本一優良な楮と言われています。茨城県大子町では古くから楮が特産品として知られており、江戸時代には水戸光圀が楮の植栽を奨励していました。しかし、現在は洋紙の普及や農家の高齢化などにより生産の危機に直面しています。2016年に大子那須楮保存会が設立され、技術継承や、後継者育成に取り組んでおり、本美濃紙保存会も支援しています。

Special Thanks! 一般社団法人 大子町特産品流通公社 /大子那須楮保存会(画像提供)

あおもり藍

原料の藍は地元青森で農薬不使用栽培されています。特許技術によって抽出された通称「あおもり藍エキス」は防臭・抗菌・抗ウイルスなど、天然素材でありながら非常に高い機能性を有しており、スプレー、マスク、石鹸ほか様々な商品に利用されています。天然の防臭抗菌性が決め手の一つとなり2010年にJAXAのコンペで採用され、山崎直子宇宙飛行士の船内着として、あおもり藍で染めたポロシャツがスペースシャトルに搭載、宇宙で使用されました。藍染ならではの風合いや美しさはそのままに、一般的な藍染と比べて濡れたり擦ったりしても色移りしにくいのも特長です。

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